スピリチュアル物語のストーリー作りも
前回の話から新しいネタが出てきましたので、書いてみました。
タイトル: 「霊能者寮の日常 - スピリチュアルの罠」
序章: 日常の中の異変
寮は、霊能者としての訓練を続けながらも、普通の高校生活を送っていた。授業を受け、友達と過ごし、時折霊的なトラブルに巻き込まれることもあったが、それが彼の日常だった。
ある日、クラスメートの佐藤由香が寮に近づいてきた。由香は最近スピリチュアルな話に夢中になっており、寮に色々とその話を聞かせるようになった。由香は小柄で目が大きく、いつも笑顔を絶やさない明るい性格の少女だったが、最近の彼女はどこか落ち着かない様子だった。
「寮くん、聞いてくれる。この前、スピリチュアルグループに参加したんだ。あのグループはすごいんだよ、霊的な力が感じられるんだ。」由香は目を輝かせながら話した。
寮は軽く付き合いながらも、内心では半信半疑だった。「へぇ、そんなにすごいのか。でも、あんまり深入りしない方がいいんじゃないか?」
由香は少し考え込むようにしてから言った。「そうかもしれないけど…なんか心が落ち着くの。自分が特別な存在だって思えるのよ。」
寮はその言葉に引っかかりを感じた。彼女が何かに強く引き寄せられていることが分かったが、それが何かをまだ理解できなかった。由香の目はキラキラと輝いていたが、その輝きの奥に潜む不安定さを見逃さなかった。
第一章: スピリチュアルなグループ
由香の話は日々エスカレートしていった。彼女は次第に授業中でもスピリチュアルな話ばかりするようになり、クラスメートたちの間で浮いた存在になりつつあった。
「このグループに入ると、霊的なパワーが増すんだ。みんなにも勧めたいんだけど、どう?」由香はクラス全体に呼びかけた。
クラスメートたちは困惑し、何人かは興味を示し始めたが、多くは彼女の変わり様に不安を感じていた。由香の様子は日に日におかしくなっていった。授業中に突然笑い出したり、一人で何かに話しかけたりする姿が目立ち始めた。
ある日、昼休みの教室で、寮は由香が一人で何かに話しかけているのを見かけた。彼女の顔には、何かに対する恐怖と従順さが入り混じった表情が浮かんでいた。寮は心配になり、由香に直接話を聞くことにした。
「由香、本当に大丈夫か?最近、変なことばかり言ってるぞ。」寮は真剣な表情で尋ねた。
「寮、君には分からないんだ。このグループは私たちに新たな世界を見せてくれるのよ。」由香の目は異様に光っていた。その目の奥には、何かに取り憑かれたような不安定さがあった。
寮は由香のことが心配でたまらなかった。彼女の明るさがどこかに消え去り、代わりに不安と興奮が入り混じった表情が浮かんでいたからだ。由香が話すスピリチュアルな話の中に、どこか現実味のない不気味さを感じていた。
第二章: 真実の発見
寮は由香が参加しているスピリチュアルグループについて調べることにした。ネットで検索し、掲示板やSNSで情報を集めると、そのグループは「霊的な力を引き出す」と称して、実際には人々を洗脳している悪名高い団体であることが分かった。
グループは「光の導き」という名で活動しており、リーダーの女性は霊能者と名乗っていたが、実際には悪霊に取り憑かれていた。グループの活動内容は、メンバーに特別な力を授けると称して、定期的な集会や儀式を行い、その過程で悪霊の力を増幅させるものだった。参加者は次第に精神的に支配され、リーダーに依存するようになっていった。
寮はその調査の過程で、グループのメンバーが次第に孤立し、リーダーの指示に盲従するようになることを知った。彼らの生活はリーダーの指示に従うことで満たされ、他のことに興味を示さなくなっていった。寮は由香がそのような状況に陥っていることを確信し、彼女を救う必要があると強く感じた。
さらに調査を進めると、そのリーダーが悪霊に取り憑かれていることが判明した。寮はシャミィに相談し、由香を救うための計画を立てることにした。
「寮君、由香さんを救うためには、まずそのグループのリーダーをどうにかしなければならないわ。彼女が悪霊に取り憑かれている限り、由香さんも危険よ。」シャミィは真剣な表情で言った。
「分かったよ、シャミィ。でも、どうすればいいんだ?」寮は不安げに尋ねた。
「私が教えたプロテクションを使って、リーダーに近づくの。彼女の霊的な力を封じ込めるための儀式を行うわ。」シャミィは優しく微笑んだ。
第三章: グループへの潜入
寮はシャミィの助けを借りて、由香と共にスピリチュアルグループの集会に参加することにした。集会は夜、学校の廃墟で行われていた。寮はプロテクションを発動し、悪霊に感知されないようにしながら集会に潜入した。
廃墟の中には、薄暗い明かりの下で多くの人々が集まっていた。彼らの顔には期待と不安が入り混じった表情が浮かんでいた。リーダーの女性は、美しいがその目には冷たい光が宿っていた。彼女は集会の参加者に向かって手を差し伸べ、彼らに力を与えると言って儀式を始めた。
「今夜、この場所で我々の力を解放しましょう。闇の中でこそ、真の光が輝くのです。」リーダーは柔らかな声で話しながら、参加者たちを見渡した。彼女の言葉に、参加者たちは深く頷き、従順に従った。
参加者たちは恍惚とした表情で彼女を見つめ、まるで何かに取り憑かれたかのようだった。寮はリーダーに近づき、シャミィの指示に従って霊的な攻撃を準備した。
「寮君、今よ。霊光弾を撃って!」シャミィの声が寮の心に響いた。
寮は両手を合わせ、霊力を込めた光の玉をリーダーに向けて放った。光の玉がリーダーに命中すると、強烈な光が集会場全体を包み込んだ。リーダーの悪霊は悲鳴を上げて消滅し、集会に参加していた人々は次々と正気に戻っていった。
第四章: 由香の救出
リーダーが倒れ、集会が終わった後、寮は由香を見つけた。由香はまだ呆然としていたが、次第に正気を取り戻した。
「寮…ありがとう。私、何をしていたんだろう…」由香は涙を浮かべて言った。
「大丈夫だ、由香。これからは気をつけてくれよ。スピリチュアルな話も、ほどほどにしとけ。」寮は由香の肩を叩きながら微笑んだ。
由香は涙を拭きながら、小さな声で呟いた。「本当にありがとう、寮。私、一人ではどうにもならなかった…怖かった…」
寮は由香の震える手を優しく握りしめ、「もう大丈夫だ。君は一人じゃないよ。僕たちがいるから。」と言った。由香の肩の震えが少しずつ収まっていくのを感じた。
「これからはもっと気をつけるよ。でも、また何かあったら助けてくれる?」由香は寮に微笑みかけた。
「もちろんさ。いつでも相談してくれ。」寮は頼もしげに答えた。
エピローグ: 平穏な日常
由香が正気に戻り、スピリチュアルグループは解散した。彼女は学校に戻り、以前のように明るく振る舞い始めたが、まだ時折不安そうな表情を見せることもあった。彼女は以前よりも慎重になり、スピリチュアルな話に対する興味も控えめになった。
寮は再び平穏な日常に戻り、学校生活を続けた。シャミィとの訓練も順調に進み、寮はますます霊能者としての力を強めていった。彼は由香のことを気にかけながらも、他の友人たちとも普通の日常を楽しむことができた。
「寮君、これからも多くの試練が待ち受けているわ。でも、君ならきっと乗り越えられる。」シャミィは微笑みながら言った。
「ありがとう、シャミィ。僕、もっと強くなるよ。」寮は決意を新たにし、これからの試練に立ち向かう覚悟を固めた。
由香もまた、新たなスタートを切ることができた。彼女は寮に感謝の気持ちを抱きながら、もう二度とスピリチュアルの罠に嵌まらないと心に誓った。彼女は以前よりも自分自身を見つめ直し、慎重に行動するようになった。
あとがき
物語としてスピリチュアルなセミナーなどテーマにしてみました。
私が色々なスピリチュアルについて学んだ経験から、なんとなく、ふわっ。と、した話が多く、あまり信じられない所もあります。実際の所、スピリチュアルで闇落ちする人もおり、スピ嫌いの方も居ます。
けっこう掲示板でも相談が多いジャンルの1つです。宝くじが当たるくらい夢のある話ですが実際に地球で意識レベル1000の人は数人程度と言われているので、ほぼ居ないと思っても良いです。
今の現実に向き合って、生きて行く事が、今の使命の1つと思います。